家相をみるときは「宅心」を調べる
「宅心」は家の心臓部にあたる重要ポイント
風水・家相をみるときは方位が基本になりますが、この方位は、住まいの中心部「宅心」から見た方位のことです。
各部屋が、宅心から見てどの方位にあるかで吉凶を判断します。宅心はいわば住まいの心臓部ともいえるところで、すべての気は一度そこへ集まってから八方に流れていきます。その家で最も広い部屋やリビング、あるいは一家の主人の部屋に宅心があるのが望ましく、廊下や階段、トイレ、浴室、キッチン、あるいは整理されていない押し入れなどに宅心がある場合は、気の流れが乱されて凶相になります。宅心の吉凶は、その一家の主人の運に大きな影響を与え、ひいては一家の運を左右します。
宅心の位置がずれていると、方位もすべてずれてしまい、正確な家相診断ができませんから、宅心を求めるときは、できるだけ正確な間取り図を用意します。宅心は、住まいの四隅から対角線を引き、その交差した点で求めることができますが、次の点に注意してください。
① ベランダやポーチ、テラスなどは建物の外部と考え、その部分を除いて宅心を求める。
② 建物の一部が出っ張っていて、その幅が建物の幅の3分の1以内であれば、そこを「張り」として、「張り」の部分を除いて宅心を求める。
③ 建物の一部が引っ込んでいて、その幅が建物の3分の1以内であれば、そこを「欠け」とみなして、「欠け」を補う線を引いて宅心を求める。
④ 出っ張りや引っ込みが3分の1以上3分の2以内であれば、その部分は「張り欠け同居」とみなし、「張り」の奥行きを2等分して「欠け」を補う線を引き、宅心を求める。
⑤ 壁が直線ではなく斜めになっているような場合も「張り欠け同居」と考えて、図のように線を引いて宅心を求める。
⑥ 建物に付属している駐車スペースは、シャックーなどで完全に外部と遮断できる場合は建物の一部として考え、そこも含めて宅心を求める。屋根があるだけでつねに外気にさらされているような場合は、建物外として除外する。
⑦ 柱や出窓などの小さな凹凸は、張り欠けとはみなさないので、無視してかまわない。
⑧ 2階建てや3階建の住まいは、1階だけでなくそれぞれのフロアごとに宅心を求める。
なお、建物がコの字型になっている住まいは、宅心が中庭など建物の外にくるケースもありますが、これは凶相になります。
正確な北を求めて八方位を定める
宅心を求めたら次は八方位を定めます。宅心にオリエンテーリング用などのコンパス(磁石盤)を置き、まず北を定めます。ただし、コンパスが示す北(磁北)は、地磁気の影響を受けてやや西(左)にずれてしまうため、正確ではありません。家相を調べるときは、地球の北極点と南極点を結んでいる地図上の北(真北)を求める必要があります。西にずれている分だけ束(右)に戻さなくてはなりませんが、その角度は緯度によって異なりますから、次ページの日本地図をもとに修正してください。なお、磁北と真北のずれは10年間で約15分ずつ変わっていますが、わずかですので気にしなくてもよいでしょう。宅心と真北の出し方がいいかげんでは、正しい判断ができませんので、慎重に行ってください。
宅心が吉相になるように設計する
宅心が凶相では、ほかの間取りがよくても運気は長続きしません。家を設計するときに何よりも大切なのは、宅心が吉相になるように問取りを考えることです。
宅心は住まいの心臓部といえるところで、一家の主人に強く影響し、その家庭の運を大きく左右します。宅心が凶相では、ほかの間取りがよくても、よい運気が長続きすることはありません。どの部屋に宅心が位置するか、十分に注意しながら設計していきましょう。
●広い部屋か主人の部屋にある宅心は吉相
宅心の位置としてもっとも理想的なのは、リビングなど、その家でいちばん広い部屋か、家の主人の部屋の中にあることです。宅心がよい位置にあれば、一家の主人の責任感が強くなります。仕事にも熱心で、家族にも思いやりがある理想的な父親(夫)になります。
●トイレや階段、廊下にある宅心は凶相
宅心がトイレにある場合は、「中心欠け」という大凶相になります。一家の主人がほかの女性にうつつを抜かしたり、自分の趣味に没頭したりして、家庭を顧みなくなります。健康面にも問題が出てくるでしょう。
宅心が階段にある場合も同様です。主人の運勢が著しく衰退し、家族がばらばらに分裂しやすくなります。また、廊ドに宅心があるのも、住まいの気が乱されて落ち着きがなくなり、家族問でさまざまな対立やトラブルなどが起こりやすくなります。キッチンや押し入れ、子ども部屋などに宅心がくるのもよくありません。
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